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褒めて伸ばすって具体的にどうするの?プライドを傷つけずに「動かす」ためのアラサー流・共感マネジメント

今の時代のマネジメントの基本は「褒めて伸ばすこと」だと、どのビジネス書にも書いてあります。しかし、30代前半の先輩の本音としては、「大した成果も出していないのに、どこを褒めればいいんだ?」「お世辞ばかり言うのは疲れる」というのがリアルなところではないでしょうか。

特に失敗を恐れ、繊細なプライドを持つZ世代の後輩に対して、雑な褒め方をすると「心にもないことを言っている」と見透かされ、逆に厳しく言うとすぐに心が折れてしまいます。今回は、彼らの承認欲求を正しく満たし、自発的な行動を引き出すための「洗練された褒め技」について記録します。

目次

1. Z世代が求めているのは「お世辞」ではなく「承認」である

彼らを褒める際、私たちがやりがちな「とりあえず凄いね」という言葉は、実はあまり効果がありません。彼らが欲しているのは、自分の存在や努力が「正しく見られている」という感覚です。

① 結果ではなく「プロセス(行動)」をピンポイントで言語化する

「今回の資料、良かったよ」という結果だけの褒め方だと、彼らは「本当に中身を見て言っているのかな?」と不安になります。そうではなく、「今回の資料、A社の過去のデータまで細かく調べて反映してくれたよね。あのデータがあったから、クライアントもすごく納得していたよ。ありがとう」というように、彼らが工夫した『具体的な行動』を指摘して褒めることが重要です。

② 変化と「過去の本人」との比較

他の優秀な同期や先輩と比較して褒める(「〇〇くんに比べて今回は早かったね」など)のは絶対にNGです。Z世代は他者との比較に非常に敏感で、劣等感を抱きやすいからです。褒めるべき比較対象は、常に「過去の本人」です。「先月の案件の時に比べて、スケジュール管理の連絡が自分からできるようになって、すごく成長したね」と伝えることで、彼らは自分の成長を実感し、自己効力感を高めます。

2. 心理的安全性を高める「I(アイ)メッセージ」の魔法

後輩を褒めるのが照れくさかったり、上から目線になりそうで難しいと感じる先輩におすすめなのが、主語を「私(I)」にして伝えるテクニックです。

① 「Youメッセージ」から「Iメッセージ」への変換

「(君は)よくやったね」「(君は)優秀だね」という褒め方(Youメッセージ)は、どうしても上から目線の評価になりがちで、関係性によっては生意気に感じられるリスクがあります。これを「(私は)〇〇くんが細かく進捗を共有してくれたから、すごく安心して仕事を任せられたよ」「(私は)今回の君のアドバイスのおかげで、本当に助かった」というように、自分がどう感じたか(Iメッセージ)に変えるだけで、相手の心にスッと届く感謝の言葉に変わります。

② 「第三者からの褒め言葉」を転送する(ウィンザー効果)

直接褒めるのが苦手なら、間接的なルートを使いましょう。他部署の先輩やクライアントが後輩を褒めていた事実を、そのまま横流しするのです。「さっき営業のBさんが、〇〇くんの作ったマニュアルが分かりやすくてめちゃくちゃ感動したって言ってたよ」と伝えます。人は直接言われるよりも、第三者経由で聞いた評価をより強く信じる性質(ウィンザー効果)があるため、後輩のモチベーションは爆発的に上がります。

3. 褒めることの本当の目的は、チームの「仕組み化」である

マネージャーとしての先輩が目指すべきゴールは、お世辞を言って後輩の機嫌を取ることではありません。褒める行為を通じて、望ましい行動を定着させることです。

① ポジティブな行動を「強化」するトリガーにする

心理学において、人間は「報酬(褒め言葉)が得られた行動」を繰り返す習性があります。後輩に「自発的に動いてほしい」なら、彼らが少しでも自発的な動きをした瞬間に、すかさず承認を出す必要があります。「今、自分で気づいて議事録の準備してくれたんだね、素晴らしいスピード感だね」と声をかけることで、彼らの脳内に「この行動は正解なんだ」という回路が形成され、次からも同じ行動をとるようになります。

② 叱るための「信頼残高」を日頃から貯めておく

仕事の現場では、どうしても厳しい現実を伝えなければならない局面があります。日頃から全く褒めない先輩が厳しいことを言うと、後輩の心は一瞬で閉じてしまいます。しかし、日頃から自分の行動を正しく見て、承認してくれている先輩からの指摘であれば、「この先輩は自分のために言ってくれているんだ」と、耳を傾ける土壌ができあがります。褒めることは、いざという時のための信頼の貯金なのです。

まとめ:部下の観察眼こそ、大人の男の器の広さ

後輩を正しく褒めるためには、日頃から彼らの仕事を「細かく観察していること」が前提になります。その観察眼と、小さな努力を見逃さない優しさこそが、30代の先輩としての器の広さそのものです。「トピックミスト -令和的備忘録-」を参考に、今日から職場の後輩の「隠れたファインプレー」を1つ見つけて、言葉にしてみませんか?

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